HOME > ニュースページ > 外交 > 詳細

温首相訪欧 各地で抗議の嵐

2011年06月29日
 
【新唐人日本2011年6月29日付ニュース】温家宝首相は27日、イギリスのキャメロン首相と会談し、1800億円に上る両国間企業の契約を締結しました。キャメロン首相が提起した人権問題に対し、温首相は一貫した口調でお茶を濁し、中国の人権の現状については言及しませんでした。
 
温首相訪欧の直前、芸術家の艾未未さんが突然保釈され、26日には人権活動家の胡佳さんが釈放されました。訪欧の前に人権問題に対する国際的圧力を軽減させるのが狙いと見られています。
 
しかし、一時的なパフォーマンスで本性を隠すことはできません。中国の他の指導者同様、温首相もいたるところで抗議の嵐に遭いました。
 
ロンドンでは、温首相が到着する前から、滞在予定のホテルの前でチベット支持者らによる抗議活動が展開。3月からのチベット僧侶への弾圧を非難し、僧侶の解放を求めました。
 
26日、イギリスのバーミンガムのMG自動車工場を視察の際も、人権団体の抗議に遭いました。イギリスウエストミンスター大学の政治学博士課程の邵江さんは、中国共産党は華やかなイメージで国際世論を騙し、独裁政権を終焉させないと災難は世界に蔓延すると述べます。
 
英ウエストミンスター大学 邵江:「ここで抗議をする主な目的は共産党に退陣を求めること。即刻専制を終わらせ中国人民が自分の運命を決めるべきで、中国人民は自分で運命を決められます。一つの党に62年間拉致される、必要はありません」
 
27日、キャメロン首相との会談後、双方は14億ポンド(約1800億円)に上る貿易契約を締結。また、温首相はハンガリーでも一定額の国債の購入方針を示しました。
 
“中評社”は27日、復旦大学の孫立堅副院長の話を引用し、“中国がこの時期にEUの債権購入するのは、明らかにその回収が目的ではない。資金援助を通じ、中欧、東欧国家の支持を得るためだ”と報道。
 
孫副院長は、EU債権は投資商品としては最良の選択ではない。経済学の角度から中国がこれ以上EU債権の保有を増やすべきではない。それに比べ、アメリカの国債のほうが回収も安定し、資金の流動性も高い。中国の狙いは、EUを利用してアメリカをけん制することだと述べました。
 
また、邵江さんは、近年、中国当局は経済や交流などの手段を用いて民主社会に浸透していると指摘します。
 
英ウエストミンスター大学 邵江:「今の欧州への援助は短期的なものです。つまり飲鴆止渇と同じです。長期的には必ず損失のほうが大きいはず、経済規則を損失し、人権を損失し、多くのチャンスを失い。共産党は更に拡張します」
 
キャメロン首相が触れた人権問題に対し、温首相は一貫した口調で、人権問題は対話の展開が必要で、非難より交流を増やすべきだとし、人権状況の改善などには言及しませんでした。
 
24日から5日間にわたる温首相の欧州歴訪はハンガリー、イギリスに続いてつぎはドイツ。ドイツのウェスターウェレ外相は、メディアに対し、貿易のために人権問題を回避することはしないと示しました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
(中国語)
 
 

 

トップページへ